オレ流。


by Mazzan_tini

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 先日、出張で一週間ほど北陸を旅(いや、出張だから旅とは言わないか)してきた。期待していた食べ物はイカの刺身が旨いと思ったほかは余り恵まれなかった(というか、多忙を極めて店探しすら覚束なかった)が、久しぶりに高速を気持ちよく走れたのは良い気分転換になった。
 で、高速を颯爽と飛ばして石川県は美川という町に入ったときのこと。まあ、よくあるじゃない。市町村の境界に「ようこそ○○町へ!」という類のやつが。美川町にもありました。かなり存在感のあるサイズの看板が。

 「美川 県一の町」

 おっと。いきなり駄洒落でお出迎えですか。ふぅ。
 いや、町民はこの看板、どう思ってるのかね。


 閑話休題。

 最近のヒットメーカー、伊坂幸太郎の出世作とも言われる(って知らんけど。帯にそう書いてあった)本作。読んでいる間はそれなりに面白いけど、これだけ読後感の無い小説も珍しいなぁ。
 筋立てがパルプ・フィクション的というか、トラフィック的というか、著者紹介にも書いてあった通り、著者が映画から多大な影響を受けていることはわかるのだが、「それなら映画でやればいいのでは?」なんて意地悪なことも少し思ってしまった。
 例えば恩田陸あたりもそうなのだが、最近の作家(特にミステリー)の小説を読んでいると、「この人は本当は映像にしたいんじゃないか?」と疑ってしまうようなものが多い。今の時代、ちゃんと映像というメディアがあるのだから、映像的イメージしか浮かばないのなら何も活字で発表する必要はない。「文字でなければならない何か」が伝わってこない作品ってのは、どれだけ筋が良くても果たして小説として如何なものであろうか。
 と言っても、恩田某と違って、伊坂の文章に魅力が無いとは思わないのだが、構成のトリックが段々読めてきた後半からは「ああ、なるほど」と思う程度で、文章を追う楽しみが薄れてしまった。いや、なかなか面白い仕掛けがあってよく出来てるとは思うんだけどね。 
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by Mazzan_tini | 2004-10-06 00:07 | 書評